上司な彼とルームシェア
犬も食わない
シェアハウスを出て一週間。幾太からも何度かメールがあった。
私が家出して2日後に、優さんの旦那さんは迎えに来たらしいのだが、何やら押し問答になり、なぜか旦那さんまでシェアメイトになってるとか。
そして今日は土曜日。俊哉は休日出勤で、幾太から緊急事態だから来てと呼び出されたのだった。
シェアハウスのリビングでテーブルを5人で囲んでいた。面子は私と幾太、優さんとその旦那さん、幸月 雅紀あと一人は何故だか結実。
どうやら、結婚記念日を忘れていた雅紀さんがその日に呑みに行ってしまったことで、今回の騒動になったらしい。
「本当にごめんって。うっかりしてただけなんだって!」
「忘れた事を怒ってんじゃないの。会社の飲み会も嘘じゃない!」
「う、嘘じゃないよっ。ど、同僚と行ってたじゃん!飲み会中の電話でも田崎に代わっただろ?」
田崎というのは優さんも知ってる雅紀さんの同期の人らしいが……てか雅紀さん、動揺しすぎでしょ。
すると突然、結実が
「優さん、ちょっと静観してください。私が尋問しますので」
「あ、はい…」
優は結実の迫力に押され、大人しく頷いた。
「で、雅紀さん。呑みに行った場所はどこですか?」
「駅前のriposo」
「あぁ、やっぱり…合コンでしたよね、それ」
暫し雅紀が固まる。
そして、結実が続けた。
「その店に野郎だけで行く設定はほぼゼロです。同僚と呑むなら、Shinか安斎、竹林を選ぶはず。それに平日ならどれも混んではいないはずです」
ついに俯いてしまった雅紀…。
「優さん、グレーではなく、明らかに黒です」
その声に飛びつくように雅紀が叫んだ
「いやっ、黒じゃない!ただ頭数で呼ばれて呑んで帰っただけなんだ!!」
「ふっ、認めましたね?」
「あっ…」
雅紀は見る見るうちに小さくなっていった。
私が家出して2日後に、優さんの旦那さんは迎えに来たらしいのだが、何やら押し問答になり、なぜか旦那さんまでシェアメイトになってるとか。
そして今日は土曜日。俊哉は休日出勤で、幾太から緊急事態だから来てと呼び出されたのだった。
シェアハウスのリビングでテーブルを5人で囲んでいた。面子は私と幾太、優さんとその旦那さん、幸月 雅紀あと一人は何故だか結実。
どうやら、結婚記念日を忘れていた雅紀さんがその日に呑みに行ってしまったことで、今回の騒動になったらしい。
「本当にごめんって。うっかりしてただけなんだって!」
「忘れた事を怒ってんじゃないの。会社の飲み会も嘘じゃない!」
「う、嘘じゃないよっ。ど、同僚と行ってたじゃん!飲み会中の電話でも田崎に代わっただろ?」
田崎というのは優さんも知ってる雅紀さんの同期の人らしいが……てか雅紀さん、動揺しすぎでしょ。
すると突然、結実が
「優さん、ちょっと静観してください。私が尋問しますので」
「あ、はい…」
優は結実の迫力に押され、大人しく頷いた。
「で、雅紀さん。呑みに行った場所はどこですか?」
「駅前のriposo」
「あぁ、やっぱり…合コンでしたよね、それ」
暫し雅紀が固まる。
そして、結実が続けた。
「その店に野郎だけで行く設定はほぼゼロです。同僚と呑むなら、Shinか安斎、竹林を選ぶはず。それに平日ならどれも混んではいないはずです」
ついに俯いてしまった雅紀…。
「優さん、グレーではなく、明らかに黒です」
その声に飛びつくように雅紀が叫んだ
「いやっ、黒じゃない!ただ頭数で呼ばれて呑んで帰っただけなんだ!!」
「ふっ、認めましたね?」
「あっ…」
雅紀は見る見るうちに小さくなっていった。