溺甘豹変〜鬼上司は私にだけとびきり甘い〜


それより私は昨日のことが知りたいです。
あの場でハッキリ聞けばよかったんだろうけど、本当のことを知るのが怖くて逃げるように帰ってしまった。

昨日のことどう思っているんですか?私のことやっぱり抱いたんですか?

いまだ私を捉える九条さんに心の中でいくつもの疑問をぶつけてから、私は小さくはいと返事をした。




「西沢! 待って!」

定例会議を終え、会議室を出ると後ろからユリさんが追いかけてきた。

コツコツとヒールを鳴らしながら必死で走ってくるユリさんを見据えたまま足を止める。
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