こけしの恋歌~コイウタ~
「ちょっと気になることがあって、戻ってきた」
気になること…。
なにかトラブルでもあったのかな。
私が首を傾げて見上げると、成瀬課長はじっくり観察するように、まじまじと私の顔を見ている。
あんまり見られると、恥ずかしいんですけど…。
私は目を反らして、俯いた。
マスクで顔を隠しているとはいえ、頬が少しずつ熱くなってくる。
鋭い成瀬課長なら、私の顔色に気づいてしまうかも。
「そうでしたか…。あの、私はこれで。お疲れ様でした」
このまま迎えの車に乗ると、成瀬課長に見られてしまう。
高畑さんに連絡して、別の場所で拾ってもらったほうがいいかも。
そう思ってバッグからスマホを取り出そうとした私の手を、大きくて優しくて暖かい手に掴まれた。
成瀬課長はじーっと私を見ている。
どうしてそんな目で見るんですか?
この手はなんですか?
頭の中で尋ねたいことは浮かぶのに、思うように口に出せない。
この状況に私ひとり慌てていて、堪らなく恥ずかしい。
気になること…。
なにかトラブルでもあったのかな。
私が首を傾げて見上げると、成瀬課長はじっくり観察するように、まじまじと私の顔を見ている。
あんまり見られると、恥ずかしいんですけど…。
私は目を反らして、俯いた。
マスクで顔を隠しているとはいえ、頬が少しずつ熱くなってくる。
鋭い成瀬課長なら、私の顔色に気づいてしまうかも。
「そうでしたか…。あの、私はこれで。お疲れ様でした」
このまま迎えの車に乗ると、成瀬課長に見られてしまう。
高畑さんに連絡して、別の場所で拾ってもらったほうがいいかも。
そう思ってバッグからスマホを取り出そうとした私の手を、大きくて優しくて暖かい手に掴まれた。
成瀬課長はじーっと私を見ている。
どうしてそんな目で見るんですか?
この手はなんですか?
頭の中で尋ねたいことは浮かぶのに、思うように口に出せない。
この状況に私ひとり慌てていて、堪らなく恥ずかしい。