夢色メイプルシュガー






『お母さん、喜んでくれるかな……』


紅色のエプロンと身にまとい、家のキッチンに立つ。

ドキドキ、ドキドキ、と小刻みに胸が鳴るのがわかる。


『えーと、まずは』


私は、この前買ってきたレシピ本を開いた。

あらかじめ付箋をつけておいた、フルーツタルトのページだ。

だってお母さん、果物が大好きだから。


バターを秤で50グラム計り、ボウルに入れる。


『こんなかんじ?』


なんとか、写真と同じになるまで混ぜられた気がする。

よし、次は……。


レシピの手順を頼りに少しずつ、慎重に作業を進めていった。

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