好きになった子は陰陽師になった。ーさくらの血契2ー【完】
「そうね。学校も大事だわ。でも海雨、本当に好きな人が出来たときは、お母さんやお父さんに遠慮しないでね?」
「―――」
にっこり笑みを見せてくれる母に、海雨は唇を噛んだ。
「じゃあ、俺が海雨さんに交際を申し込んでも反対はされないですか?」
「………………………………………」
「あら」
澪がヘンなことを言った。
意味がわからず黙って瞬く海雨と、口元に手を当てる母。
澪は優しく笑った。
「海雨ちゃん、俺と付き合いませんか?」