好きになった子は陰陽師になった。ーさくらの血契2ー【完】


「実はね、


「お母さん! いいの、言わないでっ」
 

がばっと海雨が布団を跳ね上げて飛び起きた。その顔は真っ赤だ。


「海雨? 熱あるんじゃ……」


「違うのよ、真紅ちゃん」


「お母さん!」
 

海雨は顔を真赤にして止めた。


「真紅、あの、今度、頭、整理、できる、話す、から、もう、門限、時間」
 

何故かカタコトの海雨。どんだけ動揺してるんだ。


しかし最後の言葉で、真紅は時計に気づいた。もう帰らないといけない時間だ。
 

影小路の庵に住むようになって、紅緒から門限が言い渡されたのだ。


「あ、じゃあ、また来るね。おばさんも、またお話してください」


「うん。海雨が退院したら、また真紅ちゃんのお母さんも一緒にご飯でも行きましょ」

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