キミへ告げる想ひ
しばらく彼は紙を指でなぞっていた。

「ないな…」

彼はそう呟き、桂碁たちのほうを向いた。

「ごめん、
この中からは見つからなかった。

というのも、よく数えてみたら十九組しかないんだ。

でも応募してくれたグループは二十組なんだ。

もしかしたら、順位が変わるかもなんだけど…。

完全にこちらのミスだ、すまなかった」

「じゃあ深野君、何かわかったらあとであたしにLINEしてくれない?

そしたら他のみんなに回せるから」

「うん、わかった。
それじゃ、また」

彼は、そう言って幕の後ろへと消えていった。
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