キミへ告げる想ひ

2,

「桂碁!」

ふと肩を叩かれた。

その方角を見ると愛斗を除いた男子のメンバーが、そこにはいた。


「あれ、どうしたの?」


「いや、桂碁に色々と話を聞いてみたいなって思って。

今ダメだったか?」

「大丈夫だよ。
それで、聞いてみたい話って何なの?」


そう言って桂碁は、近くの壁にもたれかかった。

彼らは座らずにいた。

「桂碁って何でアイドルやろうと思ったの?」

「あぁ、その話か…」

「ずっと気になってたんだよね。

この際、俺らにも教えてくれない?

女子たちはもう知ってるみたいだったけど」

そう渡邊将也(マサヤ)は言った。


「そうなんだよ。


華たちがもう教えてたみたいでさ、佳菜から聞いて驚いちゃった」


桂碁は一旦言葉を切った。
< 261 / 431 >

この作品をシェア

pagetop