キミへ告げる想ひ

4,



「もうすぐ…だね」


沈黙の中真奈が呟いた。


今は開演の一時間前で、まだ第二体育館にいた。


「なんか…、まだ緊張してる…」


と冬実。


「だ、大丈夫だよ。


今まで練習してきたことを全部出し切れば…。


な、何とかなるよ、多分…」



「桂碁、声震えてる」



華は桂碁を見て笑った。



「私だって緊張してんだよ…」
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