狂愛彼氏


それは、ほんの一瞬で、真菜は、疾風に極上の笑みを向けた。


「初めまして、遥ちゃんの友達の真菜です」

「………っ」


その笑みは、女の笑みで。
真菜が今何を思っているか分かってしまった。


刹那、広がる黒い感情。


それを圧し殺すために無意識に疾風の手を強く握り返していた。


「遥ちゃんとはどんな関係なんですか?」


首を傾ける。
疾風は何て答えるのだろう。


緊張しながら疾風の言葉を待つ。


すると、繋がれていた手が一旦解かれて、今度は指と指とを絡める繋ぎ方に変わる。


「………見てわかんねぇの?」

「っ」


その声は酷く冷たくて、今まで聞いたことないくらいに低かった。


「えっと………」


真菜は、戸惑っている。


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