君だけをずっと
え?

「宮澤くんのことが好きじゃないなら、いい顔しないの!」

は?

「ないない!それは、ないよ!知恵!」

あわてて否定した。
宮澤くんが私を好き?
いや…それは、ないんじゃないかな…

もし、
もしもよ、
仮にそうだったとして、
私の隣に宮澤くん
宮澤くんの隣に私…!?

考えても、想像つかない



でも
このとき、呑気に構えてた私は

宮澤くんと
付き合うきっかけが、すぐそこまできていたなんて
思いもしなかった。

そして
付き合うことが、こんなにも苦しいなんて切ないなんて
知りもしなかった。

好きになるのが、悲しい思いをすることになるなんて
知らなかったんだ。





高校に進級して
1ヶ月

平穏な日々を過ごしつつ
図書委員にもようやく慣れた時


あの日…


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