私の恋した誘拐犯【完】
それ以上洋くんの前にいることができなくて、逃げるように自分の部屋へと向かった。



「ちがっ…、ちーちゃん…!」



私を守ってくれた理由にきっと特別な感情はない。



『千織の気持ちには答えられないってことなんだぞ?』



たくちゃんの言葉が、心を突き刺すようだ。



10歳のとき私は洋くんに連れ去られ



何歳で洋くんを好きになったのかは覚えてない。



気づいたら洋くんのことばかり考えて、いつかそういう関係になりたいとまで願った。



もう淡い期待さえ抱いてはいけない。



私じゃ



ダメなんだ
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