私の恋した誘拐犯【完】
たくちゃんに手を振る姿が目に入る。



「うーっす!お疲れっすー!」



私たちの高校のバスケ部は冗談でも有名とは言えない。



強豪とはかけ離れた位置にいて。



「明日で最後だね、たくちゃん」



それでも決勝戦にまでこれた。



たくちゃんはいつも言う。



強い人もそうじゃない人も同じ人間だ、と。



「明日も勝つよ」



最初から諦めてる奴に、俺はなりたくない



たくちゃんの逞しい背中が夕陽を背負う。
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