【完】【短編集】先生、"好き"を消せません…


「…センセー!」

「卒業おめでとう、内海」





いつもと違う黒いスーツに身を包み、スイートピーの花束を持って迎えてくれるセンセー。





「わっありがとう!!」





花束を受け取ると、ふわっと甘い香りが鼻をくすぐる。





「じゃあ…高校を卒業する内海に、俺から伝えたいことがあります」

「ふふ、うん」





大学は大変だぞ

とか

これから自由になって楽しいだろうけど、その分自己責任が伴うぞ

とか、そんなのかな。


…担任にも言われたんだけど。





「内海が卒業式終わって、保健室に来たら言おうと思ってたことを言うな」

「?うん」





あれ、何か…思ってたのとは違う展開?

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