ドラゴンの血を引く騎士は静かに暮らしたい
セリ、竜騎士団との出会い

後方待機の魔法師団の上を軽やかに滑るように飛んで行った竜の集団。
ラグーンの竜騎士団だ。

セリは実はその、高魔力の為に国内で大切にされてる末姫なので実は外交の場には出て行かない。

こういった他国との戦いでも基本後方待機と治癒魔法を専門としているために前線へ行かないので、他国からは秘された末姫は絶世の美少女と噂されていたりする。

まぁ、見目も麗しいと兄妹はセリをとても可愛がっているのであるが、セリとしては身内の欲目もあるからなと、自身の容姿についてはその美貌を無自覚である。

そんな、秘された姫は実は魔物との交流もするくらい好奇心旺盛な面のある意味お転婆なお姫様。

彼女がこのたび、竜騎士団に初めて遭遇したらどうなるか?
まぁ、こうなるのである。

「竜、大きい! すごい! カッコイイ! 触りたい!」


そう、実は彼女は無類の生き物大好き娘だった。
この呟きは隣の兄にも聞かれぬまま、流された故に彼女の行動に驚かされる事になる。

生き物大好き娘のセリは竜に触れる為に、初めて後方待機の陣地から魔法で飛んで行ったのだった。

まさか、後方の陣地から守り手が飛んでいくなど誰も想定していなかったゆえに兄であるアルヴィートも反応が遅れた。
なにせ彼女はこの大陸一の魔法師なので、彼女が本気を出せば実は止められるものなど皆無なのである。

そう、普段大人しいセリは初めてここで好奇心から暴走した。
あまたいる兄姉の誰もが知らなかったセリの生き物好きが、ここで判明することになる。

長兄の胃痛が増したのは、此度は末姫のせいであった……。
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