また内緒の話




その日はレジだけやらせて


ぎこちないながらも来那ちゃんはしっかりやってくれていた



そしてもうすぐで11時になる



うちのお店は11時が閉店になるのでお店を閉める作業をしなければいけない


まずは掃除



棚の整理


レジ金の確認



それらを終わらせてから仕事が終わる





「はーいおつかれさまー
そして、来那ちゃんまた明日もよろしくねー」




店長が言うと来那ちゃんはコクリと頭を縦に振る




店長にも冷たいつもりかよ



まあいい




「来那ちゃん夜遅いけど大丈夫?
よかったら吉見くんが送って行くけど?」



と店長が勝手なことを言う




んまー確かに夜遅いの危ないしな





「大丈夫ですよ!
自転車だし!」



と強く断る来那ちゃん



「本当に?じゃあ気をつけて帰ってね」



と俺らは解散した



店を出て



「本当に大丈夫?」



と俺ももう一度心配した




「大丈夫、夜も遅いしりつも早く帰んな?」





な、なんでタメ口なんだよ!




とまた思ってしまう



まあタメ口が嫌なわけではないけど
常識的に考えて俺一つ上だし敬語使うのが普通じゃないか!?
しかも呼び捨てだし!



俺もお返しに言ってやった




「おう、じゃあ来那も気をつけてな」




呼び捨てにしてやった





まあこれくらい当然




そして来那は俺の顔をじっくり見る





「ん?なに?」



と、何かを期待するように俺は言う



「いや?カバーの付け方教えてくれてどうもありがとう」



なんだそんなことか



「付け方忘れんなよー?
また明日もやってもらうからよろしくな!」



「うん、絶対に忘れないよ」




と言って来那と別れた




















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