また内緒の話

律side





次の日



俺は学校が終わってすぐに来那の家に向かう





少し駆け足で来那の家まで向かうと



「あれ、」




遠くの方から細くて華奢な体をした女の子が歩いてくる





あれはまさか





「来那ー!」



俺は来那の名前を思い切り叫んだ




「………りつ?」




と、俺の名前を小さく呟く来那



俺の名前を呼んでくれた??





ということは









「俺のこと覚えてるのか?」




俺は慌てて聞いてみる





「ううん、覚えてない
けど、ケータイに動画と写真が残ってたから見たの」



来那はまた涙目になりながら俺を見つめる





そんな来那を抱きしめると





来那は俺の背中に手を回して





「…りっちゃんだ」






小さな声で呟いた



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