溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
百花はなんだか楽しそう。
とてもその女が私だとは言いだせない。


「それで大騒動になったんだけど、今度は婚約発表するはずだった女のほうの元カレって人が乗り込んできて……」

「えぇっ!」


予想外の展開だった。
あのあと、もうひと悶着あったんだ。


「女の素行の悪さをぶちまけちゃったらしいのよ。自分と付き合っていながら他にセフレが何人もいたとか、澄ました顔してるくせに普段はタバコをふかしているとか、そりぁまあ、女は真っ青だったんだって」


それが事実ならそうだろう。
千代子さんは、そんな人には見えなかったもの。
上品で凛としていて、私とは別世界の人だと。

人は見かけによらないのだろうか。


「結局パーティは中止よ。おかげで手つかずの料理のおすそ分けいただいちゃった」


それじゃあ、一方的に大成さんが悪いということになっているわけでは、ないのかな。
とはいえ……大成のお父さまは、落胆に次ぐ落胆かもしれない。
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