溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
「大成さんにお聞きになったんですか?」

「そうです。ご飯を作ってあげてほしいって」


いつもケンカ腰だけど、心配していることは伝えたい。


「そうですか。お疲れのところ、すみません」


やっぱり気を使ってる……。


「キッチンをお借りします。中野さんは寝ててください」


玄関に一歩入ると、彼の大きな革靴があった。
彼に案内されてリビングに向かうと、十五畳ほどの南向きのリビングのテーブルの上にはパソコンが置いてある。


「仕事してたんですか?」


熱があるのに?
測ってはいないが、彼の顔が赤い。


「急ぎなんです」


と言いつつも、彼はソファに崩れるように座り込む。


「でも、中野さんが本格的に倒れたら、もっと困るでしょう?」


お願いだから休んでほしい。
彼の額に手を当てようとすると、手首をつかまれ止められてしまう。


「熱は三十七度八分です。このくらいで倒れるわけにはいきません」


わからずや!
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