溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
ハウスキーパーは基本、客室用リネンや消耗品の管理、ランドリーサービス、ルームサービスなどが仕事だ。

しかし、パートや派遣社員が多い職種で、私のようにホテルに直接雇われている正社員は少なく、宴会場の手が足りないときは借り出されることもある。

今日は立食パーティらしく、たくさんのテーブルを用意して、真っ白なテーブルクロスをいくつもかけていった。

だから、なに?と思ったところでハッとする。
パーティって……。


「えっ! まさか……」


そこに私が参加するの? どうして?


「俺は半年前までアメリカにいたんだ」

「そう、ですか……」

「あぁ、武者修行という名の、現実逃避だな」


あれ、彼の話を聞いているうちに、モヤモヤしてきて首を傾げる。

今までアメリカに行っていて、アルカンシエルのパーティに出席する八坂さん……。


「えぇっ!」


私はあることに気づいてしまい、大きな声を上げてしまった。


「や、八坂さまって……」

「大成と呼べって言っただろ」

「だって!」


どうして今まで気づかなかったんだろう。
彼はこのホテルの八坂社長の息子、つまり御曹司なんだ。
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