あたしはモデル。【完】
「バラさねぇ」
「っ、なんで!!
私、ずっと嘘ついてた。
拓夢の事も騙してたんだよ?」
「……」
「…拓夢がバラさないのなら、私が世間に公表する…」
もう全部、終わらせてしまいたい。
そう言った途端、肩をきつく掴まれた。
「痛っ…!」
「そんなに言いてぇのかよ!
バラして、それでモデルやめるのかよ!?」
拓夢の怒鳴るような声に、体が固まるのがわかった。
「そんなの、自分が嘘をついてきた罪悪感を消したいだけだろ!?
桜にとってモデルという仕事は、本当に、お兄さんの代わりでやってるだけだったのか?
ずっと、そんな気持ちでモデルやってたのかよ!?」
「違う!!!」