約束の大空 3 ※ 約束の大空1&2の続編。第四幕~(本編全話 完結)
違う。
私も花桜も舞も、長い時間幕末で生きてきた。
ずっと憧れ続けてた沖田総司は、
私が想像していた人物とは違ったけれど、
大切なものを真っすぐに見つめながら、
不器用に歩き続ける……そんな人。
そんな彼に、私は恋をした。
あの感覚が嘘なはずはない。
必死に自分に言い聞かせるようにしながら、
花桜の家へと移動し続けた。
自宅から最寄りのバス停まで歩いてそこから約10分。
なのに途中で事故か何かあったのか、
バスはなかなか停留所まで辿り着いてくれない。
20分ほど遅れてようやく辿り着いた停留所から、
道場まで歩くこと10分の距離。
花桜は運動だからって山越えして歩いてくるけど、
運動音痴な私は、いつもバスで遠回りで出掛けてた。
そんな懐かしさが湧き上がってくる。
大きな日本家屋の門構えで山波と表札が出ている玄関。
その隣には花桜と舞、
そして敬里が必死に剣道を練習していた山波道場がたってる。
私は深呼吸してチャイムを鳴らした。
暫くすると、玄関のドアが開けられて中から姿を見せたのは、
花桜のお祖父ちゃん。
「今日和、花桜いますか?」
そう訪ねると花桜のお祖父ちゃんは私の家の中へと招き入れてこう続けた。