契約の彼女と彼の事情

26話

「私、駄目な人間なんです」

「どうしたの?急に」

「お酒も断れないし、弱いし、地味だし、いくじなしだし」

「舞?」

首を横に振る。

涙が溢れてきて、視界がゆがむ。

こんな事いいたい訳ではないのに、言葉が止まらない。

「私、どうしてこんななんだろう」

「舞は夢を持って、頑張っているよ」

「それも違うんです、夢なんて立派な物じゃない」

ひくっと、喉が鳴る、

「こんな性格、嫌いで、陽気な国にいけば、何か変わるかなって、
 逃げているんです」

そう言って、布団をぎゅっとつまむ、

涙が、次から次へと溢れいった。
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