恋のかけ引きはいつも甘くて切なくて



「ったく。
最初の友達が未玖なんて、
お前もこれから疲れるぞ〜。」


先生は走り去って行く
未玖の姿を見ながら呟いた。


「ふふふ。そうかもですね(笑)
でも、すっごく有難いです。
こっちに来てこんなに早く
友達が出来るなんて
思ってもみなかったから。」


「そっか。
ま、いい奴らばっかりだし
そのうち慣れるさ。
何かあったら俺で良ければ
何でも相談しろよ。」


先生はそう言うと、
またニコッと微笑んだ。


ードキッー




うぅ。
だから先生…
その笑顔はやめて(泣)

その笑顔で世の中の女子を
全員殺せるレベル。






ーキーンコーンカーンコーンー


「‼︎」

「お。ホームルームの
予鈴が鳴ったな。
じゃー、行くか。ついて来い。」

「は、はいっ。」



予鈴が鳴ると先生は
椅子から立ち上がって、
私を連れて職員室を出た。
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