天神学園の奇妙な案件
秋空の下、中庭で稽古を続ける龍一郎のもとに。

「精が出るな」

ティーダ達一味の仲間が歩み寄ってきた。

「何か変なトーナメント表作ってたな。何であんな事したんだ?」

抗議でも嫌味でもなく、あくまで純粋な疑問として問い掛けるティーダ。

龍一郎は答えない。

答えるには、ルカの素性を話さなければならない。

それは出来ない。

「……」

龍一郎の心中を察して、すずが複雑な表情を見せる。

「まぁいいじゃん…たまにはああいうのも面白いかも…」

ルナが場の空気を変えるように言う。

「私は出るよ…少し運動不足だったしね…」

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