優しい魔女は嘘をつく
だから私は、先生と生徒が好きなアイドルグループとかの話で盛り上がっているところを、何度も見たことがある。
叱るときはちゃんと叱るけど、あまり怒らない氷上先生。
相談に乗ってくれたり、話し相手になってくれたりすることから、彼女はとても慕われているのだ。
堂本くんが、氷上先生に心を許しているのにも納得がいく。
「先生、お腹すいたー」
一人の男子生徒がそう言ったので、氷上先生ははぁ、とため息をついて言った。
「それぐらい我慢しろよ~。四限目なんだから、あたしもお腹空いてんの」
「先生はやっぱ何?コンビニ弁当?」
「そうそう、今日は唐揚げ弁当で……って違うわ!自分で作った弁当よ!」
どっと教室に笑いが溢れる。