優しい魔女は嘘をつく
もしかしたら、そうかもしれない。
「魔女」は私にこんな素敵な魔法をかけてくれたんだから。十分あり得る。
……っていうか、そんなこと今は関係ないよね。
「そういえば、堂本くん、教室帰ってこなかったけど何かあったの?」
私が尋ねると、咲良は苦笑いをして「それが……」と小さく口を開いた。
「途中で授業抜け出して、どこか行っちゃったんだよね」
「え!?」
ちょっと、堂本くん。
授業抜け出すって、かなりの不良じゃないですか。
「あ、でも、顔色悪かったし、保健室だとは思うけど……」
咲良がそう付け足したので、私はそれで、ああ、と納得した。