政略結婚はせつない恋の予感⁉︎

「やっぱり、お見合い結婚の『先輩』の朝比奈さんに相談したいなぁ……聞いてくれます?」

水野さんはわたしの方を向いて言ったのに、

「なになになに?……早く言いなさいよっ」

大橋さんが身を乗り出す。めんどくさい人だ。

彼女の前にはローソンで買ったと思われる「たまごとコロッケ」のランチパックとマチカフェのコーヒーがある。

……えっ、いつも数千円のランチを食してる彼女の今日の昼ごはんがこれ?

わたしの目線に気がついたのか、

「来月のカードの引き落としが大変なのよ。ボーナス一括払いがあるの」

大橋さんは顔を(しか)めた。

でも、早速倹約に励んでいるのだから、なかなかいい傾向と対策だ。

「大橋さん、まずマイボトル買いましょうね。
コーヒーとかペットボトルとか毎日買ってるでしょ?」

わたしが今朝、家で淹れてきたお茶はジャスミンティーだ。
マイボトルはいろいろ使ってみたけど、保温性が高くて分解して洗いやすい、そして部品の別売りがあるってことで、サーモスを使っている。
水野さんもそうだ。

わたしがスタバとのコラボの春限定「SAKURAシリーズ」のもので、水野さんはアフタヌーンティーとのコラボ商品だ。
ちなみに、わたしも水野さんもコンビニで買うペットボトルと同じサイズの五〇〇ミリリットルである。

「アマゾンでもロハコでもステーショナリーネットでもいいから、気に入ったデザインがあればポチッとしてください」

話を戻したい水野さんが早口で言う。

「……で、聞いてください。
うちの父親、金融庁のキャリア官僚なんですけど……」

< 118 / 507 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop