政略結婚はせつない恋の予感⁉︎

将吾さんの実家までの道を、流れ行く車窓の景色とともに過ごす。

披露宴会場では頭の隅っこに押しやられていた「現実」がやっぱりど真ん中にやってきた。

……これから、どんな顔をして彼に会おうか?

普通は、訊くべきだろう。
いや、問いただすべきかもしれない。
正式に結納を交わした「婚約者」のわたしには、その権利がある。

だけど……わたしたちは「政略結婚」だ。
しかも、今となっては経済界で知らぬ人間はいない、っていうほどの、ビッグイベントになっている。今さら、頓挫させるわけにはいかないのだ。

だから……聞きたくても、訊けない。


……将吾さんはわかばちゃんのことを、どう思っているの?

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