政略結婚はせつない恋の予感⁉︎
島村さんたら……指輪だけじゃなく、顔まで撮ってたのねっ!?
「店まで、飛んで行きたくなった。
……なんで、おれ、会社でこんな不毛な会議をしてなきゃなんねえんだろ、って心底思った」
将吾がせつなげな声で、わたしをきゅーっと抱きしめる。
「しかも、茂樹から、
『店の人に勧められたので、代わりに結婚指輪をつけていいですか?』
ってLINEが来たときは、マジでぶっ殺してやろうかと思った。そのあとにメシまで食いに行きやがって。おれですら、まだ彩乃と二人きりで行ったことないのに」
一瞬のうちに、身体を震わすくらいの怒りに満ち満ちている。
わたしは、声を上げて笑った。
「でも、その夜、おまえが注文してくれたって、茂樹が持ってきた土産の折詰、うれしかった」
わたしは、将吾のくちびるに、ちゅっとキスをした。
「わかった……許してあげる」
どうやら、この人は……
わたしの愛しい愛しいこの人は……
そんな頃からすでに、わたしのことを好いてくれていたみたいだ。