政略結婚はせつない恋の予感⁉︎

つらい少年時代を過ごしてきた島村さんには、絶対に幸せになってほしい。

今まで、お母さんのために、幼かった妹のために、どれだけのものを犠牲にして来たんだろう。
どれだけの思いをかけて、大学入試に、法科大学院への適性試験や法律科目試験に、そして……司法試験に臨んだのだろう。

生活費はもちろんのこと、学費もすべて富多の家から出してもらっていたらしい。
義父(とう)さまもマイヤさんも「海外では当たり前の無償の奨学金だと思ってほしい」とおっしゃったとか。

島村さんはTOMITAに入社して、会社人生をかけて「恩返し」するつもりだったと思う。

……なのに、会社からの恩を仇で返すことを、彼は言った。

それは、お母さんや妹に対しても「背信行為」だ。

< 421 / 507 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop