政略結婚はせつない恋の予感⁉︎
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わたしはその週の土曜日、尾山台のマンションに残った荷物を取りに行った。
海洋が、必ずいるに違いない時間帯に。

将吾が車を出してくれた。めずらしく自社製のワンボックスだ。ただ、わたしの荷物が出し入れしやすいからだが。

彼がマンションの部屋の前で止まった。

「ここからは、一人でカタをつけて来い」

わたしは肯いた。そして、ドアの方へ振り向こうとしたら、肩を掴まれた。

将吾のくちびるが降ってくる。
軽く、ちゅっ、と音がしてすぐに離れた。

遠ざかるカフェ・オ・レ色の瞳を、しっかりと目に焼きつける。

わたしは解錠して、ドアを開けた。

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