政略結婚はせつない恋の予感⁉︎
「……彩乃」
マイヤさんがわたしをじっと見つめる。
将吾と同じ、カフェ・オ・レ色の瞳だ。
「欧米の国では考えられないけれど、スウェーデンには『以心伝心』に似た考えもあるの」
……へぇ、そうなんだ。
わたしは目を見開く。
「それに、将吾は日本の血の方が多いし、父親にはあまり似てないかもしれないけれど、父方の祖父にはとてもよく似てるところがあるわ。
……つまり、あんなイマドキの顔してるけれども、結構古いタイプの人間なのよ」
マイヤさんはふっ、と笑う。
「彩乃には『言わなくても、わかってくれている』って勝手に思ってるわよ、あいつ」
……たぶん、そうだろうなぁ。
わたしは情けない顔になる。
「だからね……」
マイヤさんがわたしの肩を、ぽんっと弾いた。
「言ってもらいたいことがあったら、胸の中でうじうじ考えてないで……あなたから言いなさい」