『ツインクロス』番外編
「良いなぁ。私も強くなりたい」


思わずこぼした呟きに、ぎょっとした二人から速攻ツッコミが入る。

「おいおい、夏樹はもう良いよっ。それ以上強くなってどうすんだってっ」

「そうだよ、なっちゃん。なっちゃんは女の子なんだから…」

「えー。だって、女だって強い方が良いよ。何かあったときの為にはさ。自分の身は自分である程度守れないと…。二人だって強くなる為に沢山鍛えたんでしょう?何か目標とかってあったりしたの?」


その何気ない夏樹の言葉に。

雅耶と冬樹は顔を見合わせると。

それぞれ同時に口を開いた。


「「打倒!直純先生!!」」


「…かな?」

「…だなっ」


何故だか妙に息がピッタリ合っている二人に。

(二人がそんなに直純先生を意識していたなんて知らなかったなぁ…)

確かに二人の格闘術の原点ではあるのかも知れないけれど。

二人から思ってもみなかった名前が出て来て、夏樹は「へぇー」と、ただただ感心するのだった。



実は、夏樹は知らなかった。

雅耶と冬樹が二人して直純をライバル視している理由が、実は過去に夏樹がカッコイイ人として直純の名を()げたことからだということを…。

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