御曹司と婚前同居、はじめます
「それでは失礼いたします。頑張ってくださいね」
石原さんと一緒に柏原さんも出ていき、二人きりになった途端気まずさが大きくなる。
「お腹は空いているか?」
「あっ、うん」
「ケータリングを頼んでおいた。そろそろ届くと思う」
「え? そうなの? ありがとう」
いきなり二人で外食も気が引けるし、私が今から食事の支度をするのもおっくうだったので助かった。
それから間もなくしてインターホンが鳴った。
「俺が出る」
でも、片手じゃ品物を受け取れないんじゃない?
扉をこそっと開いて、僅かな隙間から玄関を覗き見る。
二十代と思われる男性が立っていて一瞬だけ目が合った。
「手伝おうか?」
よかれと思って声を掛けたのに、「いい。戻っていろ」といつになく強い口調で返された。
気圧されて、すごすごと扉を閉める。
そんなに怒ることないじゃない。そりゃあ私みたいなのが彼女だと勘違いされたら嫌なのかもしれないけど、宅配業者の人とはこの場限りでもう会うこともない人なのに。
それとも毎回決まった人が来るとか?
不貞腐れていると扉越しに「手伝ってくれるか?」と頼まれる。
ほら、やっぱり手伝いが必要じゃない、と私はむくれた。
石原さんと一緒に柏原さんも出ていき、二人きりになった途端気まずさが大きくなる。
「お腹は空いているか?」
「あっ、うん」
「ケータリングを頼んでおいた。そろそろ届くと思う」
「え? そうなの? ありがとう」
いきなり二人で外食も気が引けるし、私が今から食事の支度をするのもおっくうだったので助かった。
それから間もなくしてインターホンが鳴った。
「俺が出る」
でも、片手じゃ品物を受け取れないんじゃない?
扉をこそっと開いて、僅かな隙間から玄関を覗き見る。
二十代と思われる男性が立っていて一瞬だけ目が合った。
「手伝おうか?」
よかれと思って声を掛けたのに、「いい。戻っていろ」といつになく強い口調で返された。
気圧されて、すごすごと扉を閉める。
そんなに怒ることないじゃない。そりゃあ私みたいなのが彼女だと勘違いされたら嫌なのかもしれないけど、宅配業者の人とはこの場限りでもう会うこともない人なのに。
それとも毎回決まった人が来るとか?
不貞腐れていると扉越しに「手伝ってくれるか?」と頼まれる。
ほら、やっぱり手伝いが必要じゃない、と私はむくれた。