人工未来画
「え、なに?故障?」

「この時代のAIが故障なんてことある?」

「どういう意味だろう、逃げろって…」

「一体何から?」

不安、混乱、興味。
様々な感情があらわになる。
私は…

「明理…」

「状況は理解できない。けど………これまでに先生が言ったことに間違いなんてあった?」

日本が誇る現代のAI技術。
その技術によって作られた先生。
そんな先生のこれまでの言葉や教え、指示に間違いなんて1つもなかった。
確かに状況はつかめない。
可能性はとても低いけれど、もしかしたら本当に故障なのかもしれない。
けれど…逃げたほうがいい気がする。

「舞、逃げよう」

「え、でも…」

「行こう」

私は舞の手をひき教室を出る。
ざわめく教室ではそんな私達に気づかない。
不安が残る中、廊下を進み続けた。
その時…

「きゃぁぁぁぁぁぁ!!」

「助けてくれ!!!」

「誰かぁぁ!!」

「っっ!!?」

教室の方から悲鳴が聞こえてきた。
嫌な予感しかしないが思わず足が止まる。

「明理っ…」

舞は今にも泣き出しそうな表情で私を見た。
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