独り占めしても、いいですか?
「じゃあ電気消すよー」



秀ちゃんが声をかけると、パチっという音と共に電気が消えた。



優ちゃんが真っ暗なの苦手だから、オレンジのライトに調整する。



みんなと『おやすみ』って声を掛け合って、布団に潜った。



一気に部屋が静かになる。



今日は寝てばかりの1日だったからか、私は全く眠くなかった。



10分くらい経っても眠れなくて、試しに布団から起き上がってみる。



秀ちゃんと優ちゃんのベッドからは寝息しか聞こえなくて、多分もう寝ちゃったんだと思う。



凛と透の方は顔も見えないし寝息も聞こえないけど、寝てるんじゃないかな…?



みんな、1日お仕事で、ホテルに帰ってからも私の捜索でたくさん走って疲れてるもんね。



こうして見てみると、私の隣には誰もいないことが寂しく思えてきた。



みんなでお泊まりの時は、全員雑魚寝がいつもだから…


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