独り占めしても、いいですか?
♡♡♡



「今日は、みんなに新しいお友達を紹介します!

お名前どーぞ!」



「雛咲 日和です、よろしくお願いします」



「はいありがとう!

日和ちゃんは転入してきたばかりで、わからないことがいっぱいあると思うけど、みんな優しく教えてあげてください!

じゃあ日和ちゃんに挨拶しましょう!

みなさんご一緒に…」



「「「よろしくお願いします」」」



花の丘幼稚園、年中もみじ組。



私は今日からこのクラスの一員になった。



私はみんなのレベルについていけるのか、不安で仕方なかった。



給食が美味しいかとか、お手洗いの場所がどこなのかとか、そんなのよりも断然不安だった。



でも、それ以上に大きな問題があることに気づくのは早かった。



それは、友達ができるのか…っていうこと。



みんなは年少さんから同じクラスで、一緒に生活してきた友達で…



もちろん、それなりのグループが定着してて…



私が入れるような隙間はなかった。



すごくチラチラ見られてて、注目されてるのはわかるんだけど…



特に話しかけてくれるわけではない。



みんなに見られるのはお姫様になったみたいで悪くないけど…



どうせなら話しかけて欲しいなぁ…


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