独り占めしても、いいですか?
街に出ても、私はただぼーっとしているだけだった。



街の広場の噴水に体操座りで座り込んで。



ぼーっとしていた。



本当だったら、週末にここへ来て、凛の誕生日プレゼントを選ぶ予定だったのに。



賑わう街並みはただのセピア色に見える。



いつもなら楽しくて走り回っちゃう服屋さんも、おもちゃ屋さんも、見ても全く心が踊らなかった。



なんでここに来たのかは自分でもよくわからない。



凛といたくなくて。



凛だけじゃなく、みんなともなんとなくいづらくて。



みんなは、凛の言葉になんで返したんだろう。



みんなも、凛みたいに、私のこと迷惑に思ってたのかな…?



それとも、言い過ぎだって否定、してくれたのかな……?



そんな風に考え出したら、どんどん悪い方向に考えちゃって。



気を紛らわしたかった。



できるだけ音が多くて人がたくさんいるところにいたかった。



1人だと、ずっと考えちゃうから。


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