物理に恋して

エレベーター

部屋に戻る途中。


「せん、」「みづ..」


エレベーターに人がいなくなった瞬間。
先生と会話が重なった。


「なに?」

こうなると先生は譲らないし、降りるまで、時間がない。



聞かなきゃ、でも、何て..

「や、あの、これ」

わたしがポケットのネックレスを確かめてると。



「いや、さっきのなしで」

「え?」

「..外せって言ったのなし」

先生は、髪をくしゃっとかき上げて。
らしくなく、バツが悪そうにしてる。




「え?何で?つけてていいの?」

思わず普通に聞き返す。




「それはもう美月のものだから」




え?

どういう意味かわからなくて。

聞きたかったけど。



「帰ったら、話そ」

先生は言って、わたしの頭にポンと手を置いた。

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