風と今を抱きしめて……
梨花の研修最後の日が来た。
社長の一郎も顔を出した。
ミーティングルームで梨花の研修の報告会が行われていた。
ユウが研修指導係だったらしく、ユウ、一郎、大輔、梨花の四人で行われていた。
しかし、途中でユウに真矢は呼ばれ、ミーティングルームへと入る事になった。
「梨花さんが、話があるそうよ」
ユウが、真矢の顔を見て目で合図してきた。
何かありそうな予感に、真矢は胸をぐっと張り、姿勢を正した。
梨花は皆の顔を見渡すと、決意をしたように口を開いた。
「ごめんなさい。私…… 私、まさかあんな大変な事になるなんて思ってなくて…… 私が見積書入れ替えたんです。本当にごめんなさい」
梨花が、涙ぐみながら言い出した。
「なんの事だ?」
一郎が梨花を見る。
「正直に言ってくれてありがとう。でも、何故あんな事をしたの?」
真矢が、一郎の言葉を無視して尋ねた。
「悔しかったんです。真矢さんの周りに居る人はみんな笑顔で、ブランド物も持ってないのに、人が集まってきて、大輔さんも真矢さんの側にいると笑っていて、真矢さんに勝たなきゃなって……
いくら私が意地悪言っても真矢さん余裕で…… だから、ちょっと真矢さんを困らせて、皆から少し嫌われればいいって……
だけど、嫌われるどころか、みんな真矢さんの為に必至になっていて……」
梨花が、ポロポロと涙を流して泣き出した。
社長の一郎も顔を出した。
ミーティングルームで梨花の研修の報告会が行われていた。
ユウが研修指導係だったらしく、ユウ、一郎、大輔、梨花の四人で行われていた。
しかし、途中でユウに真矢は呼ばれ、ミーティングルームへと入る事になった。
「梨花さんが、話があるそうよ」
ユウが、真矢の顔を見て目で合図してきた。
何かありそうな予感に、真矢は胸をぐっと張り、姿勢を正した。
梨花は皆の顔を見渡すと、決意をしたように口を開いた。
「ごめんなさい。私…… 私、まさかあんな大変な事になるなんて思ってなくて…… 私が見積書入れ替えたんです。本当にごめんなさい」
梨花が、涙ぐみながら言い出した。
「なんの事だ?」
一郎が梨花を見る。
「正直に言ってくれてありがとう。でも、何故あんな事をしたの?」
真矢が、一郎の言葉を無視して尋ねた。
「悔しかったんです。真矢さんの周りに居る人はみんな笑顔で、ブランド物も持ってないのに、人が集まってきて、大輔さんも真矢さんの側にいると笑っていて、真矢さんに勝たなきゃなって……
いくら私が意地悪言っても真矢さん余裕で…… だから、ちょっと真矢さんを困らせて、皆から少し嫌われればいいって……
だけど、嫌われるどころか、みんな真矢さんの為に必至になっていて……」
梨花が、ポロポロと涙を流して泣き出した。