オセロガールの計算違い3
「わたし、さとみにいじわるしようとしたわけじゃない。ほんとに好きになったんだよ。だから、」

「わたしあやまらないから」
顏をあげたノリコは、とびきりの笑顔ではなく、弱々しい笑みだったけど、とても素敵な笑顔だった。

そして、ちょっと涙ぐんでいた。

「行こう」
今度は、わたしがノリコの手をとって、講堂への近道を走りだした。

さようなら。
まじめで、あほなトオル。

「あきらめないから」
後ろの方で、トオルの声がする。

ちょっとだけ心がぽっと温かくなったのは、なんでかわかからなかったし、誰にも秘密だ。

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