好きやねん(押さえられへん思い)


俺は、自分家のエレベーターに乗ろうとしたらおかんが乗っ取った。


「あんた、どうしたの。
何か、有ったんか、おかんに言いなさい」

肩を落としてしょんぼりしとる俺に心配しとるやろうけどうざい声。

はっと、顔を上げて、おかんの顔をみてん。

「何もねぇ、それより、おかん今頃から何処、行くねん」

俺は、平静を装うとしながら言ってるねん。


会話をそらしたかったと言ったほうがええんかも知れへん。


「永遠が言わないならおかんも言う必要ないね」


おかん、何か知ってるんかって感じたが気のせいだよなぁって言い聞かして、俺は、エレベーターに乗り込んでん。


ガタンっと音と共に振動が起こって、エレベーターは、開いてん。


俺は、鞄から鍵を取り出しながら歩いとると、俺の頬を痛く体温を奪ってしまうような風が触れるねん。


俺は、慌てるように鍵を開けて、脱ぎ捨てるように靴を脱いでん。



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