好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。



「中間テストで良かったね、舞ちゃん?期末だったら再試験だよ?」

「うるさい。その顔ムカつく」

「そんな俺が好きな癖に」

「な…っ、それとこれとは別っ!」



あ、好きなことには否定しないんだ。


分かりやすすぎる舞の言動に思わず笑みが零れた。




もう、舞と付き合ってから2ヶ月と少し。


もう舞の何もかもを手に入れて、幸せ過ぎるほどの日常を送っている。




けど、そんな日々を送る中でひとつの罪悪感があった。



俺は、舞が好きだ。


それでもこの付き合いのきっかけは、あの4月に決めたゲーム。



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