好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。



なんで、そんな顔するの。


困っている大志の表情を見ると、こっちが悪いことをしているような気分になる。




ずるいよ、そんなの。



私は好かれているんだって必死に思い込もうとしたけど、そんなのはもう無理だった。




限界だ。


苛立ちと、嫉妬と、悲しみと、情けなさと。



何で自分が今こんな状態になってるのかもわからないほど、私の頭はもうぐちゃぐちゃだった。




「大志」

「…ん?」


大好き。今までもこれからも、私はあんたが大好きなんだよ。




< 192 / 280 >

この作品をシェア

pagetop