好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。



「何食べたい?」

「んー、まずはガッツリ腹ごしらえからですかね」

「お、いいねぇ」


女子らしからぬ私の発言にも、加賀さんは楽しそうに笑って合わせてくれる。



おまけに「女の子にお財布は出させないよ」だなんて言って全てのお代を持ってくれた。




「加賀さん、絶対モテますよね」

「え、どうしたの急に」

「いやー、大人の男の人だなぁと思って…」



加賀さんの行動一つ一つが大人すぎて、つい思ったことを口に出してしまった。




「桐原さんに言われるのはキツいな〜…」

「え?」

「モテても、本命の人に惚れてもらえないと意味ないよね」



そんな私の言葉に、何故か加賀さんは苦笑する。




「桐原さん」と名前を呼ばれ、あ、と思った時にはもう遅かった。




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