好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。



大志はバカだけど優しいから。


だから、少しでも早く親友に戻ろうと、こうして歩み寄ってくれてるんだと思う。




けど、私は。


「ごめん、まだ無理かな」



まだ、あんたへの気持ちが消化されていないんだ。




「舞…、」

「ごめん、大志」



大志に名前を呼ばれるたび、胸がドキドキと波打ってしまう。



4年も好きだったんだ。


そう簡単に忘れられるっていう方がどうかしてる。



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