好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。



「行ってあげればいいじゃん。お見舞い」

「そ、れは…」



結局放課後になるまで大志のことしか考えてなかった私は、莉里にそこまで言われてしまった。



「それは、何?なんか都合悪い?」


あまりいい反応を示さなかった私を不思議に思ったらしい莉里は、そう聞き返して来る。



莉里にはまだ言っていない。


大志に、告白されたことを。



いつもの私なら何の躊躇もなく大志の家へ行っただろうけど、それは今は厳しい。ていうか、無理だ。


あいつに会ってどんな顔をすればいいのかが分からない。




────ピコン


「舞。なんか来たよ?」

「え?」



私のスマホに一件のメッセージが入ったのはそんなタイミングだった。




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