イジワル男子の甘い声
「じゃあ、今日だけ!今日だけだから!」
「いや、だから…」
放課後は勉強があるんだよ。鬼教師との!
「双葉〜〜」
「お願〜い!」
うっ。
ミカが私の肩を揺すりながら必死に懇願する。
無理なもんは無理なんだって…。
「朝からギャンギャンうっせーな」
っ?!
聞き慣れた声が聞こえて顔を上げるとそこには、相変わらず前髪がかかった鋭い目でミカたちを睨む柏場の姿があった。
「はぁ〜?柏場にカンケーないでしょ?」
「カンケーねぇーから余計、そのでかい声どうにかしろっつってんの」
あぁ、そうだった。
こいつ、学校ではこんなにやな奴だったや。
最近、家で勉強を丁寧に教えてもらってたからこの感覚を忘れていた。
「なんなの?朝からほんと気分悪いんだけど」
「こっちのセリフ」
ワーワーと言い出すみんなにそう言い返してから、柏場は教室を出て行った。