イジワル男子の甘い声
*
「───い、おいっ」
っ?!
大きな声がして、ハッと我にかえる。
おう…。
目の前には眉間にしわを寄せてこちらを睨んでいる柏場。
そうか…買い物から戻ってきて柏場のうちに直行したんだっけ。
「人に勉強を教えてもらっていてボーッとしてるとかどういう神経してんだよ」
「うっ、す、すみませんっ」
「お前が辞めたかったらいつだって辞めていいんだぞ」
「ううん!辞めない!ごめんなさいっ!やります!」
考えちゃうのも無理ないじゃないか。
私のスマホにあのモデルの連絡先が入っちゃったんだから。
しかも、柏場とは幼馴染みとかいうし。
「あの…柏場くん」
「あ?」
すでにご機嫌斜めの柏場に、また質問しようとする私もどうかと思うけど、気になる。